※※※ FC2ブログ「WALL FLOWER」に非公開にしてある旅行記をここに転載す ※※※
かつて住んでいた山形市への旅。
お世話になった下宿のおじさんが、先が長くないから会いに来て欲しいと。
そこで5日間の休みをもらい、山形県へと渡るのだった。
DAY1-1 -2017年11月20日(月)北海道編
前日まで何も用意せず、夜遅くまでその準備に取り組んでいた。おかげで朝がねむい。
遅く起きたせいで、9時台のバスに乗るはずが10時台に。富良野駅前10:00発ー札幌駅前12:28着。
バスなので定時着とはならず、12:48くらいに着く。
降りてすぐ札幌駅へ移動し、13:05発ー新千歳空港13:42着快速エアポート130号に乗車。
多数の乗客が待つプラットホーム。座れるか不安になるが、なんとか席を確保した。
いつも使っているカメラバッグは頭上の荷物棚にかろうじて乗るサイズ。
飛行機の持ち込み荷物になるギリギリの大きさ。
デザインが好きなのもあるが、それが魅力で購入したのもある。
新千歳空港に着き、とちあえずFDAの自動チェックイン機でチェックインし、お腹が減ったので3Fのレストラン街へ。
空いている店ですぐに商品が出てきそうなところをさがし、紅虎餃子房に入る14:01。
メニューから酸辣湯麺を選び出す。お客さんも少ないし、直ぐに出てくると思ったら出てこない……。
出てきたら出てきたで熱い!猫舌ゆえ食が進まない!頼むもの間違えた。14:40
なんとか食べ終えて、急いで山形人の皆様へのお土産を購入し、保安検査場へ急ぐ。
保安検査場でバッグからパソコンや飲み物を出す。上着は脱ぐことになっており、ベルトも外した。
これでブザーはならないはず!通過すると鳴った。なぜ?ふいに思い出す。
ポケットのスマホや財布を出していない!
この15時台はいつもなら昼寝をしたくなる時間で、本日も脳みそがオネムのようだった。
ポケットからそれらを取り出して問題なく通過し、15:05発ー山形空港16:20着のFDA603便に搭乗。
久しぶりの空の旅へ。
数日前までスカスカの搭乗者数だったのに、ほぼ満席。
前日に欠航にでもなったのだろうか。
ちなみに空の旅に対する感想は、特になし。
山形編に続く。
DAY1-2 -2017年11月20日(月)山形編
山形空港到着後、預ける荷物もないのですぐにシャトルバスへ乗る。
久しぶりの山形空港に対し、これといった感想を持たない。
16:35発ー山形駅前17:10着。10人も乗らずに発車し、高速にのる。
マジックアワーの空に、V字飛行する渡り鳥の群れが見えた。
そして今にも消えそうなくらい細い月が浮かんでいた。
バスが山形駅前に着き、2番乗り場で降りる。
いつもの交差点を渡り、ペデストリアンデッキに繋がるエスカレーター下に近づいた。
前方に若くきれいなお姉さんがいて、何かを配っていた。
近づくとお姉さんが1個ポケットティッシュをくれた。
よく見るとティッシュにチラシが付いていて、第45回模擬裁判公演と書いている。
その文字を見た瞬間、あの頃を思い出した。
あの頃、そう、約10年前に彼女に連れられて、大学構内で行われた模擬裁判に行った。
彼女は人文学部で法律系のコースにいた。模擬裁判を見たのはあれが最初で最後だった。
彼女の姿が一瞬で蘇る。
少し寂しい気持ちになりつつ、今日宿泊するホテルを目指す。
チェックインを済ませ一息ついた後、また外に。歩道に出る。
左をチラっと見たその時だった。
後姿が今の彼女に似ている女の子がいた。
結果、少し悲しくなったのを覚えている。
彼女のことは好きなのだが、性格的な相性が最悪なのだ。
優しい人でいて欲しいといつも思っている。そのせいだ。
札幌でバスに乗っている際にも、
時計台の交差点で見かけたあの子も、今の彼女に似ていてふいに目で追いかけてしまった。
優しい彼女を、彼女に似た女の子に求めている。
もっと相互的な関係でいたいが、彼女は変われるのだろうか。
もっとGiveすることを覚えて欲しいと再び思った。
県庁の方へ少し歩くと、左手に思い出のモスバーガーを見る。
大学院生だった私は、研究所からの帰り道にあるこの店をよく見ていた。
たしかこれくらいの季節だったろうか。
店先にケーキ予約開始の看板を見て、クリスマスの近づきを感じ少しわくわくしたのを覚えている。
その半年前に彼女と別れたにもかかわらず。
その店舗は灯りがついておらず、何かしらの工事を行っていた。
少しの寂しさを感じつつ、おばさんの待つ家に向かう。
DAY1-3に続く。
DAY1-3 -2017年11月20日(月)山形編
さらに県庁の方へと急ぐ。
どうしても彼女と一緒にいた記憶が蘇る。
711の交差点を右折し、和菓子屋のある道を大学方面と進む。
ここも一緒に歩いたなと思い出し感傷に浸る。
初デートの帰りもここを通った。
仲良く話しながら街を歩くカップルを見るたび、
幸福論の著者ラッセルの言う「吸収型の人」と付き合うのは、バランスが悪いとつくづく思うのだった。
相互的な関係が長期的良好な関係を保つのに適しているのだ。
と同時に、あの時もっと未来を信じ前に進んでいれば、
彼女と私は別れずに済んだだろうと後悔をした。
場所にとらわれない仕事をしていれば、今頃彼女とどこにでも飛んで行けたのにと……。
F君がいたアパートが見える。
彼も精神的に追い込まれて引きこもった時期があった。
遠くに明るい場所が見える。マックスバリュだ。
私の精神と肉体を癒したあのマックスバリュ東原町店。
いつもの交差点で左折して進むと、彼女が住んでいたアパートが見える。
それが目に入ったとたん心が締め付けられた。
まあ、それはどうでもいいが。
あの頃の彼女はもういない。
ずっと空き家だった場所に、ダーツやビリヤードのお店が入っていて、
楽しそうに若い人達が遊んでいた。
昔コインランドリーがあった交差点にあるクラフト店は、
拡幅工事のせいで移転したかと思われたが、店舗を小さくして営業を継続していた。
かつてこの場所には、シベールの第1号店があったらしい。
この近くにファミマが新しくできていた。
大学前のファミマは閉店したようだ。
7-8年で新店舗にしないといけない契約条項があると聞いたことがある。
これもそれなのか。
大学前を通過して交差点にさしかかる。
松福亭向かいの大風輪業さんが消えて更地に。
交差点を渡り西へ向かいツルハへ。レジが激混み。
店を出てさらに西へ進むと、人がすれ違えるくらい狭い小路が見える。
懐かしさがあふれ出る。
S氏と一緒に良く帰った路だ。
研究室から彼女が帰るときは一緒に帰ってあげて、
家には上がらずに即帰っていた。
まぁ、それは告白して振られたあとのことだが。
目的地の家に到着。
私に会いたいと言っていたオジサンがいない!
家を出ていき車で関東へ逃走したらしい。
今日は千葉のようだ……。
なぜ……。
DAY1-4へ続く。
DAY1-4 -2017年11月20日(月)山形編
オバサンに納豆汁を作ってもらい夕食とし、
会えなかった4年半の話をする。
オジサンがいない理由が語られる。
本人が私を呼んだにもかかわらず忘れていて、
勝手に家に来ることに怒ったらしい。
しかも、家に泊まることに対して「気を遣うから嫌だ」となった。
その結果、私はホテルに3泊になったのだが、当の本人がいない。
ここに泊まって良いじゃん。
オバサンと会話を楽しんでいると、彼女からLINEが送られてくる。
「もう髪切っていいよ」と。
前から言おうと思っていたらしい。
彼女の好みの髪型にするよう強制されていた私。
「先日の件で嫌いになっただろう?」と問うたらそうだった(笑)。
でも自分の為に言ったと気付いたから、もう嫌いじゃないとのこと。
ただ「あの件は反省しない」らしい。変わる気のない人間は嫌いである。
21時過ぎにホテルへと発つ。
元彼女と遠距離になった際、1週間に1度交換日記をしていた。
その時に利用していた郵便局前を通り過ぎる。
レトロな感じで今も存在している。
右折して東北電力の通りを進む。
映画館前を通ると、やはり初デートを思い出した。
映画の後にここの2階で食事をして、彼女が酔ってしまったことを。。。
近くの細い道路を眺めて思い出す。
よく手を繋いで駅の方へ向かったことを。
711のある交差点に至るものの、その711がない。
近くのバス停付近に移転していた。これも契約の影響か。
ホテルに着く。
100分de名著「ラッセル著幸福論」を視聴。
相互的関係の大切さを再認識し、彼女にもっとそうなってほしいと思うのだった。
Giveを大切にせよ。そして、内部(自分自身)にばかり目を向けるな。
幸せはいつまでたっても訪れはしない。やはり、愛情をお互いに注ぎあいたい。
いつの間にか日付が変わっていた。
DAY2へ続く。